【連載:決算前にできる「役員報酬の年払い増額」を知っていますか?】第2編 なぜ決算前の役員報酬増額はできないのか?
なぜ決算前の役員報酬増額はできないのか?
「それなら単純に決算前に役員報酬を増やせばいいのでは?」
多くの経営者が一度は考えることですが、ここには大きな落とし穴があります。
役員報酬は原則として「定期同額給与」でなければ損金として認められません。
つまり、期中や決算直前に一時的に役員報酬を増額した場合、その増額分は定期同額給与には該当せず損金不算入となり、法人から役員に支払っても、法人税の節税効果は得られません。
結果として、「資金は支出したのに税金は減らない」という最悪の状態になります。
このルールがあるため、多くの法人は期首に決めた役員報酬をそのまま期末まで維持し、決算前の節税対策として小手先の経費前倒しなどに頼らざるを得ないのが現実です。
しかし、それでは大きな利益が出た場合に対応できません。
つまり、「役員報酬は動かせない」という前提で考えてしまうと、選択肢は一気に狭くなります。
本来はもっと柔軟に設計できるにもかかわらず、その可能性に気づいていないケースが非常に多いのです。
では、このルールを守りながら、決算前でも有効に資金を個人に移転できる方法はないのか。
ここに一つの解決策が存在します。



