【連載:役員報酬は「少ないほど得」は本当か?】第3編 最後の最後に資金が残るのは、オーナーかもしれない
法人に利益が出ているにもかかわらず、「なぜか法人にも個人にもお金が残らない」と感じることはないでしょうか。
その違和感の背景には、資金の流れの順番があります。
法人の資金は、まず従業員への給与、次に取引先や金融機関への支払い、そして税金や社会保険料へと順番に配分されていきます。これらはいずれも事業を維持するために不可欠であり、優先順位が高い支出です。
その結果、オーナー経営者の役員報酬は、法人の資金繰り安定のために役員借入金に振り替えられ、オーナー経営者自身の取り分は、実務上「最後の最後」に回ってくることが少なくありません。
これは経営者として会社を守る立場である以上、自然な流れとも言えます。
結果的に、「自分個人のための資金確保が後回しになっている」という状態に気づかないまま経営を続けているケースもあります。
利益は出ているのに、役員報酬も高額であるのに個人資産が思うように増えていない。このズレは、この構造から生まれています。
まずは資金の流れを正しく理解し、自分の取り分をどう設計するかを考えることが重要です。



