国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? その3
個人事業主とは?
個人事業主と法人は、名前は似ていますが構造はまったく別物です。
この違いを理解すると、なぜマイクロ法人が役立つのかが一気に腑に落ちます。
まず、個人事業主であるあなたは「生活者」と「事業者」の2つの顔 を持っています。
・昼間は仕事をし、夜は帰宅して食事し、眠る。
・休日は休み、家族と過ごし、生活費を使う。
これらはすべて「あなた」という1人の人間の中に収まっています。
つまり個人事業主は、生活と事業が一体化している“二面性の存在” です。
一方で法人は違います。
法人は生身の人間でないため、
・食事をしない
・寝ない
・休まない
・生活をしない
代わりに、
“事業を営む”という一つの役割だけを持つ存在です。
法人は人間のように生活費を使うこともなく、売上を上げ、経費を使い、利益を計算するだけの“事業専用の生命体”とでも言えるでしょう。
この違いは、税や社会保険の扱いを大きく左右します。
■個人事業主の場合
・生活費も事業の収入も全部あなた自身の所得
・所得が上がればそのまま国民健康保険料が高騰
・控除での調整には限界がある
■法人の場合
・生活という概念が存在しない
・法人の利益と、あなた個人の所得を「役員報酬」で分離できる
・国保の計算対象から法人の利益を外せる
(=国保を下げられる構造が生まれる)
結果として、
個人と法人の“二面性と一面性の違い”を知るだけで、手取りが大きく変わる可能性がある のです。
この理解が、マイクロ法人を活用するうえでの土台になります。



