国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? その4

「法人成り」と「法人設立」の違いは?

 

まず「法人成り」と「法人設立」は似ているようで、まったく意味が異なります。
この違いを正しく理解していないために、後の税務や社会保険で混乱するケースが非常に多いです。

 

■ 法人成りとは
例として、あなたが 理容院・美容院・飲食店・整体院・小売店 ・ケーキ屋などの個人事業を営んでいるとします。
「法人成り」とは、あなたが今行っている“個人事業そのもの”を、新しく作った法人に完全移行させること。
つまりこうなります:
・これまで個人事業として営業していた理容院の売上 → 今後は法人の売上
・経費の支払い → すべて法人の経費
・店舗や設備 → 法人が引き継ぐ(契約名義変更も発生)
・あなた自身は個人事業主ではなくなる
・所得税の確定申告は不要(個人事業がなくなるため)
要するに、
事業の主体が「あなた個人」から「法人」という別人格に完全に切り替わるあなたは法人から役員報酬を受ける立場に変わり、個人事業は廃業届を出すことになります。

 

これが「法人成り」です。
「法人成り」は、“個人でやっていた事業を、そのまま法人が受け継ぐ”
という意味合いが最も強いです。

 

税務署・県税事務所・取引先・銀行・リース会社など、あらゆる契約の名義変更が必要になり、実務の負担も非常に大きくなります。
「法人を作ったから法人成りしないといけない」と誤解している人もいますが、まったくそんなことはありません。
実は、マイクロ法人の活用においては「法人成り」はほぼ選ばれないと言っても良いほどです。
これを理解するために、次の「その5」の話が非常に重要です。

関連記事

  1. 国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? その5

    「法人設立」とは?   あなたが今、個人事業主として活動しているとしましょう。 たとえば美容院、飲食店、建設業、フリーランス業、デザイン、カウンセリング、ケーキ屋どんな業種でも構いません。 ここでいう 「法人設 […]

  2. 国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? その3

    個人事業主とは?   個人事業主と法人は、名前は似ていますが構造はまったく別物です。 この違いを理解すると、なぜマイクロ法人が役立つのかが一気に腑に落ちます。   まず、個人事業主であるあなたは「生活 […]

  3. 国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? その2

    マイクロ法人とは?   「マイクロ法人」という言葉は最近よく耳にするようになりましたが、実態を正確に理解している人はまだ多くありません。   マイクロ法人とは、売上規模が極めて小さい、超小型の法人 の […]

  4. 国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? その1

    国民健康保険料を減らすためにマイクロ法人を活用することは有効か? 結論から言えば “有効” です! しかし、仕組みを正しく使いこなすにはまず 「法人とは何か」 を理解しておくことが欠かせません。 これから「マイクロ法人・ […]

  5. 出張旅費規程は法人経営の必須アイテム!知らなきゃ損

    法人の支出には「経費にできるもの」と「できないもの」があります。 その中で、出張旅費規程を作成すれば、交通費や宿泊費はもちろん、日当までを堂々と非課税で支給でき、しかも法人は全額損金処理が可能になります。   […]

  6. 役員も社員も得する出張旅費規程の知られざる効果

    出張旅費規程を整えていない法人では、役員や社員の出張時に「給与」として精算してしまい、課税対象になっているケースが多く見られます。 しかし、適切に規程を作っておけば、非課税で日当を支給でき、社員にとっては負担ゼロでの収入 […]

  7. 知らないと損!出張旅費規程で節税と社会保険料対策

    法人で出張旅費規程を作成すると、役員や社員が出張で受け取る交通費、宿泊代、そして日当までが「非課税」として処理できます。 さらに、この支給額は社会保険料の算定対象にも含まれず、受け取る個人にとっては実質的に手取り収入を増 […]

  8. 2025年10月からふるさと納税のポイント還元禁止へ

    ふるさと納税は、寄付額に応じた返礼品に加えて、ポイントが付与される仕組みを導入していた自治体やサイトもありました。 しかし、2025年10月1日以降は総務省の告示により、すべてのポイント付与が禁止されます。 背景には、一 […]

  9. ふるさと納税のポイント付与は2025年9月末で終了

    長年、寄付者にとって魅力の一つだった「ふるさと納税のポイント付与」が、2025年9月30日をもって終了します。   総務省は、過度な返礼競争を抑え制度本来の目的である「地方創生」に立ち返るため、2025年10月 […]