【退職後の健康保険】退職後の健康保険、任意継続の保険料上限が引き上げられた背景とは?
会社員が退職後に選択する健康保険には「任意継続」と「国民健康保険」 があります。
多くの人が任意継続を選ぶ理由は、会社員時代と同じ健康保険を継続できる からです。
しかし、2025年(令和7年)4月から、任意継続の報酬月額上限が「30万円→32万円」 に引き上げられました。
この改定の背景には、賃金水準の上昇や医療費の増加 があります。近年、企業の賃金水準が上がる一方で、医療費負担も増大しており、従来の上限30万円では現実に合わなくなったため、より多くの人に対応できるよう上限が引き上げられました。
ただし、この改定は「保険料そのものが上がる」のではなく、「報酬月額の上限が引き上げられた」ことによる影響が大きい点に注意が必要です。
つまり、退職前の給与が30万円を超えていた人は、従来より高い保険料を支払う可能性があります。
「保険料が上がるなら、国民健康保険に切り替えたほうが得なのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、実際には国民健康保険のほうが負担が大きくなるケースが多いのです。
その理由を次回解説します。