【退職後の健康保険】任意継続の上限引き上げより、国民健康保険の負担のほうが大きい現実
任意継続の報酬月額上限が「30万円→32万円」に引き上げられましたが、それでも国民健康保険のほうが高額になる可能性があることを理解しておく必要があります。
その理由は、国民健康保険は加入者全員の医療費を広く負担する仕組みだからです。
会社員時代の健康保険(協会けんぽや組合健保)では、企業が保険料の半分を負担していましたが、国民健康保険では全額自己負担になります。
さらに扶養家族の概念がないため、一人ひとりに保険料が発生し、家族が多いほど負担が増えます。
例えば、給与月収40万円 だった人が退職し、任意継続を選択した場合、上限額の32万円ベースで保険料が決まります。
一方、国民健康保険は前年の年収を基準に計算されるため、より高額になる可能性が高いです。
試算によると、国民健康保険の方が年間10万~20万円以上高くなる ケースも珍しくありません。
つまり、単純に「任意継続より国民健康保険の方が安い」と考えるのは誤りなのです。
では、退職後の健康保険料をできるだけ抑えるためには、どのような対策があるのでしょうか?
次回、具体的な方法を紹介します。